用語集

チェスターフィールドコート

直訳は「薄汚れた雄鹿の革」であるが、初めからそう見えるように仕上げられたバックスキン製の靴を指す。靴底はホワイトバックス(同項参照)と同様の、ラバーソール(同項参照)が原則である。

チェーントレッドソール

文字どおり鎖模様のゴム底のこと。L.L.ビーンのハンティングシューズで注目されたヘビーデューティな靴底。

チェスターフィールドコート

紳士用礼装コートの代表格で、昼夜を問わず、どのような場所でも着られる万能のフォーマルコート。上襟にベルベットを使い、生地にはメルトン、カシミア、ベロアなど柔らかい素材が用いられる。前開き部分は、比翼仕立て(フライフロント)、袖付けはセットインスリーブ、襟型はノッチドラペル。胸には箱ポケットと、両脇にはフラップ付きポケットを付け、ややウエストを絞ったシルエットが一般的だ。色は黒かグレイが基本。着丈は流行によって若干の変化はあるが、膝丈前後程度。

チェストウェルトポケット

ジャケットの左胸についている、ごく一般的な切りポケットのこと。

チェストストライプ

胸部に配した横縞模様の総称。1本だけのものもあれば、数本からなるものもある。

チェンジポケット

チェンジは釣り銭のこと。ジャケットの脇ポケットの上に付けられる小さなポケットで、フラップ付きが一般的。

チェーンステッチ

縫い目がチェーンのように繋がっている縫製仕様のこと。カン縫いとも呼ばれる。シングルステッチ(本縫い)の下糸が糸の収納量の少ないボビンから出されるのに対して、チェーンステッチは上糸と同じ収納量の多い糸巻きから出される。よって、下糸交換の手間が省けるため、長い直線を縫うのに適している。ユニオンスペシャルとは、このチェーンステッチ専用のミシンで、縫製する部分により、ミシンの種類も使い分けられる。

チノクロス

中国産コットンドリル(綾織綿布)のこと。チノーズと呼ばれるコットンパンツ用素材として知られている。第二次世界大戦中に熱帯地方で米陸軍兵士の制服に採用された生成り色をしたものが有名である。

チノーズ

第二次世界大戦中に米国陸軍が採用した丈夫なコットンドリル製パンツのこと。色は生成り、カーキなどが中心。正しくは「チーノーズ」と発音する。チーノとは中国のという意味もある。

チムニーポットハット

トップハットの俗称。クラウン(円筒部)の形からの命名。

チャッカブーツ

2つ穴ハト目のアンクルブーツ(同項参照)。

チャック

「巾着」をもじった日本の商標名であり、「ファスナー」を「チャック」と呼ぶのは日本だけ。戦前「チャック印」で販売されたファスナーが丈夫で評判がよかったために広まった名称。

チュニック

チュニックはラテン語で下着を意味するTUNICAから派生した言葉。袖つき、袖なしの筒型の日常着として使われてきたプルオーバー式のシャツをはじめ衣服全般を指す。

チルデンセーター

テニスセーターの典型。ただしこれは和製英語。ライン入り、縄編みを特徴とした白ないし、オフホワイトのセーター。チルデンは1920~30年代に活躍した米国のテニス選手、ウイリアム・チルデンのこと。

チロリアンジャケット

オーストリアのチロル地方の民族衣装。襟なしで銀色の金属ボタンと縁取り飾りが特徴の防寒ジャケット。