用語集

モカシン

アメリカインディアンがはいた、一枚の革で足を底側からすっぽり包むように作られたスリップオン(同項参照)。現在ではあまり原型にこだわらず、はぎ合わせの靴のこともいう。製法としては、アッパーにU字形のはぎ合わせのあるカジュアルシューズを広くこう呼ぶ。

モストフォーマルウエア

正礼装、第一礼装。モーニングコート、テールコートによる装いを指す。

モッズタイプブレザー

カーナビーブレザー、またはチェルシーブレザーと呼ばれる。打ち合わせの浅いダブル6ボタン3つ掛けブレザー。シルエットはピエール・カルダンのリージェンシーブレザー(同項参照)と同じだが、襟はカルダン型のピークドラぺルに対して、モッズ型はノッチドラペルか、ショールカラー。1964年から66年にかけて流行した。

モックタートル

俗にいう偽タートル。折り返しのない立ち襟のこと。日本ではハイネックと呼んでいる。対語はフルタートル。

モーニングカット

礼装用パンツの裾の裁ち方。甲からかかとにかけて斜めにカットしてある。

モーニングコート

昼間の正礼装。かつてはフロックコートの代わりに着用された準礼装であったが、第一次世界大戦以後は事実上の正礼装に昇格した。ちなみにモーニングコートの準礼装としてのデビューは1876年頃からであり、一般化するのは1898年頃からである。

モーニングコートスーツ

アスコットモーニング(同項参照)に同義。またはツイードなどの変わり素材を用いた、モーニング型の上下服を指す。前者の登場は1894年、後者のファッションとしてのデビューは1906年となっている。

モノグラム

氏名の頭文字を組み合わせたもの。クラブブレザー以外の略式ブレザーの胸ポケットなどに施す。

モヘア

しなやかで光沢のあるモヘア(アンゴラ山羊の毛)を使い、梳毛糸を用いた高級夏素材。西アジア、トルコ、南アフリカ、北米などに産する。ウーステッド(梳毛のことで、比較的長い羊毛を平行に並べて撚りをかけた毛糸)との混紡になっているタイプをモヘアブレンドという。

モンクストラップシューズ

モンクとは修道僧のこと。彼らの履く靴にヒントを得た、大きな尾錠留めをもつ短靴。バックルドシューズともいう。イギリス人が好むビジネスシューズ。

モンテカルロ

ディナージャケット、タキシードの別称。1890年代から1910年代にかけてのファッション用語。主にヨーロッパで使われた。モンテカルロとは、カジノとラリーで有名なモナコの観光都市であり、ここのカジノで好んで着られたテール部のない黒のテールコートに由来する。1880年代から1890年代末におけるタキシードの類語には、ドレスラウンジ、ドレスジャケット、カウズがある。